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すばこでゆるライフ

インドア系趣味ブログ

【松本キック】10年間、相方を待ち続けたコンビ愛『相方は、統合失調症』

インドアライフ 書籍

初めて読みにきてくれた方に読んでもらいたい記事、10選。

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相方は、統合失調症を読みました。

 

 

読んだきっかけ

相方を10年待った人の文章を読んでみたい。

 

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書いた人

松本キック氏

 

松本キックさんについて

 

お笑いコンビ「松本ハウス」のツッコミ担当。

 

昔人気だったテレビ番組「ボキャブラ天国」で大ブレイクするも、相方のハウス加賀谷さんの病気(統合失調症)のため休業。

 

その後、コンビを解散することなく、復帰できるかわからない相方を10年待ち続けた。

 

名前の「キック」は、格闘技の経験からきている。

 

むかしのわずかな記憶をたどってみると、基本目が笑っていてニコニコしずかに相方のハウス加賀谷を見守ている、だけど実は強いという感じ。

 

ネコになっちゃいましたが、こんなイメージ↓

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 戻ってこれるかわからない人を10年も待ち続けたということ、これはまさに「出口が見えないトンネル」だなぁと思いました。

 

松本ハウス 人気絶頂期→休業

 

 一躍、加賀谷を全国区の人気者へと押し上げた『タモリのボキャブラ天国』、そこで付けられたキャッチコピーが、あまりにも的を射すぎていた。

『汚れなき壊れ屋』加賀谷は壊れ始めていた。いや、すでに壊れていた。

kindle p432

 

人気者だったため、寝る時間もないほど忙しく、消耗する日々。

壊れながらもどうにか動いていたものが、とうとう動かなくなってしまった。

そんなかんじでしょうか。

突然の休業へ…。

 

 

「一年たってもいい。2年たってもいい。5年かかっても、10年かかってもいい。そのときに芸人をやりたいと思ったら言うてこいよ。そしたらまた、一緒にやったらええやないか」

kindle p550

 

10年かもしれないし、もっとかかるかもしれないし、治るかもしれないけど、治らないかもしれない、良くなったとしてもその時に相方が芸人をやりたいと思うかもしれないし、やりたくないと思うかもしれない。

待つにしては、あまりに不確定要素が多すぎる。

それでも、待つことにした松本キックさん。

 

相方なんだから、見捨てることはしたくない。もっと言えば、見捨てる必要もない。

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松本ハウス 復帰→試行錯誤の日々

 

わーんと大声で泣きながら

「芸人に戻りたい。キックさんともう一度コンビを組みたい」と、復帰の意思を伝えてきた。そこまで来るのに10年かかった。泣き出したのは、感極まってことだった。

 統合失調症、それでも加賀谷は戻ってきた。

kindle p790

 

復帰の単独ライブは大盛況。

それで、めでたしめでたし。

 

とは、ならなかった。

 

休業前とイコールではない、自分たち、時代が流れた芸能界。

 相方の加賀谷さんは記憶力や理解力も落ちていました。

 

10年待って戻ってきて、コンビが復活したからといって、ゴールではない。

そこからもけわしい道は、さらに続いている。

試行錯誤につぐ試行錯誤。

 

 

とにかく、この本の途中はうまくいかないエピソードが満載です。

 

 

 

松本キックが辿り着いた場所 「お願いだから失敗して」

 

試行錯誤を繰り返しながら、キックさんはある場所にたどりつきます。

 

 「頼む」

俺は加賀谷に頭を下げていた。

「頼むから、失敗してくれ」

「え?」

(中略)

「失敗しなきゃ俺は怒るからな」

「あ、はい。分かりました。頑張って、失敗します!

「良かったなあ、お前。間違えてくれなんて誰も言うてくれへんよ」

「ありがとうございます!」

  笑った。二人とも笑っていた。

 

 

 

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  解決はしていなかったが、進方向が定まった。

  失敗は、チャレンジ、トライしていることの裏返し。

kindle p1995-1996

 

”前のように戻らないといけない”、”失敗してはいけない”、そんな思いから身動きがとれなくなっていた相方に、キックさんはそんな風にお願いしたのです。

 

それから……

 

* 台本もやめ。

 

*ネタを忘れたら、「あれ、なんの話でしたっけ?」って開きなおっていい

 

*病気も含めての松本ハウス。

 

*発症前とイコールに戻らなくて、いい。別の自分たちでいいと受け入れる。

 

 

そんな自由なスタイルにすることで、何かを掴みはじめます。

 

苦労を笑いに変えられるなんて、本当に強いと思いました。

 

 

Mr.childrenのinnocent world

 

とつぜんですが、この本を読んでいてミスチルのイノセントワールドを思い出しました。

 


Mr.Children - innocent world - STADIUM TOUR 2011 SENSE in the field

 

 変わり続ける 街の片隅で 夢の破片(かけら)が生まれてくる

Oh 今にも

そして僕はこのままで 微かな光を胸に

明日も進んで行くつもりだよ いいだろう?

Mr.myself

innocent world/Mr.children

 

松本キックさんも、待っているからといって、立ち止まっているわけではない。

秘めた思いがあったと思います。

そんなキックさんと重なります。

 

 

陽のあたる坂道を昇る その前に

また何処かで 会えるといいな

その時は笑って 虹の彼方へ放つのさ イノセントワールド

果てしなく続く イノセントワールド

innocent world/Mr.children

 

「また何処かで会えるといいな」が、不確定要素満載のまま待っている松本キックさんのことばにも聞こえます。

 

そして、戻ってきた相方を笑って受け止めるキックさん。

 

 

 

松本 キックさんのような人になりたい

 

何かをしてあげよう、がんばれって応援しようというかんじはなく、静かに見守るというスタンス。

来たいならおいで、いつでもここにいるから。

 

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そんなところが本当に素敵だなぁと思いました。

 

 

 

病気だからって特別に扱うのではなく、思いやりにあふれる自然な態度。

 

 そんなキックさんの態度が、相方にプレッシャーにならず”軽やかに緩やかに心を伝”ったんだと思います。 (”  ”内 byミスチル)

 

 

まとめ 

 

統合失調症は、100人いたら100通りの症状があると書いてありました。 

 

この本を読んでいると、統合失調症について詳しくなるというより、加賀谷さんについて詳しくなります。

 

それは松本キックさんが、病気が相方加賀谷の全部ではなく、病気はただの個性の一部として、相方個人を見つめ、そして丸ごと理解して受け止めてあげていたからだと思います。

 

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病気でなくたって、100人いたら100通りの性格があります。

 

なので『相方は、統合失調症』は、相手が病気の人に限らず人とのつきあい方や距離感について勉強になる本だと思いました。

 

  

 大切にしたいことば

 

見つからないものもあるかもしれない。見つかっても、壊れてしまっていたり、汚れていたりすることもあるだろう。でも、

壊れたら、直せばいい。

汚れたら、拭けばいい。

何もなかったら、何もないでいい。

もう一度、始めればいい。

もう一度、だ。

相方は、統合失調症/松本キック著

 

 

 最後まで読んでいただきありがとうございました。 

 

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